今、書きたいテーマが4つあり、伝えたいことがありすぎて、まとまらない状態ですが・・・
取りあえず、足のトレーニングから書き始めてみたいと思います(笑)
https://www.ikejimasekkotsuin.jp/column/1890/
を5月に開催する前後に、バレエ指導者とダンサーの治療家との長時間にわたる打ち合わせをしました。
そこで、「バレエの足のトレーニングについて」、
私がずっと疑問に感じていたことを話し合う機会がありました。
それは、「フットスクイーズ」「グリッピング」「ドーミング」についてです。
まず初めに、「フットスクイーズ」について。
(モデルが私なので、完璧ではありません。
ダンサーではないし、靭帯断裂5か所もある障がい足です)
①②③④
まず、かかとと親指の付け根と小指の付け根の足裏をしっかり床につけて、足指を伸ばします。
次に、指を伸ばした状態で、各指の付け根をかかとに寄せていきます。
スクイーズ(Squeeze)とは、「押しつぶす、絞る」という意味がありますが、この場合は「足裏を絞るように寄せる」ことです。
これらの足の使い方は、柔道や相撲などの裸足のスポーツでは普通に使われています。
通常は足指を伸ばして使い、相手に投げられそうになったときに、
床やマット(柔道や相撲でいえば、畳や砂)をつかんで、足指や足裏を吸盤のように使います。
つまり、足指を伸ばして這わせる、床をつかむ、床に吸い付かせる、という動きを、
足の指や足裏全体で、自在に使い分けます。
フットスクイーズをすると、足のアーチが上がります。
バレエの先生に「アーチを上げて」と指導されても、
「どうしたらアーチを上げられるのかわからない」と、
バレエ愛好者の患者さんから質問されることが多くありました。
基本は、この使い方なのではないか?と、ずっと考えていました。
バレエでは、指の腹だけではなく、指頭も使えた方が良いのではないか、と考えて、8年前にこんなブログを書きました。
「足のトレーニング 3 (足の筋力が著しく低下した場合)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/5203958.html
⑤この写真は、13歳のバレエ愛好者です。
足関節とリスフラン関節の捻挫をしましたが、発表会が近かったため、テーピングをして乗り切りました。
もともと回内足(偏平足)がありました。
⑥椅子に座って、かかとと指先で床を押していきます。
足指や足裏の筋力が弱っているのがわかります。
⑦この写真は、19歳のバレエ愛好者です。
足関節の靱帯断裂のためにバレエレッスンを1か月半休みました。
もともと、外反母趾がありました。
⑧椅子に座って、かかとと指先で床を押していきます。
外反母趾があるため、中々うまくコントロールできず、10分間トレーニングして、やっとここまでできるようになりました。
⑨この写真は、19歳のバレエ愛好者のケガをしていない方の足です。
⑩アーチも高く、外反母趾もコントロールされています。
★バレエでは、足指を曲げたり床を強くつかんだりという使い方をしませんが、
ケガの後で足指や足裏の筋力低下が著しい場合や、外反母趾や開帳足が高度な場合は、
このようなトレーニングも有効であると考えられています。
★また、トウシューズでパッと立つときなどに、これらの筋肉も必要なのです。
逆に考えれば、足指を曲げたり伸ばしたり床をつかんだりできないということは、
バレエで適切な筋肉の使い方をコントロールすることができないのではないかと、私は考えています。
し、しかし・・・その当時(8年前)、自分よりも先輩のダンサーのセラピストさん3人から、
「バレエでは、そのような足の使い方はしないので、
バレエのトレーニングとして有効なの??」と指摘され、
どこにもこれらのトレーニングがバレエに有効だという資料がなかったので、
あまり強く主張できませんでした。
ケガの急性期にはもちろん固有筋のトレーニングとして有効であると説明できますが、
バレエに有効か?と問われると、私には説明できない状態が長く続きました。
これらのトレーニングは、その後、
足関節周囲の捻挫や骨折の急性期のリハビリとして、
足裏の筋力が弱い子供や成人のバレエダンサーさんに、
当院でひっそりと指導を続けてきました。
★ところがこれらのトレーニングは(写真①~④)、
スポーツ時に床をつかむために必要な
「フットスクイーズ」として名称があることを、
スパイラルトークの打ち合わせでペンギン整骨院の伊藤康裕先生 http://pengin.jisseki.net/staff.html から聞きました。
★また、スクワットトレーニングの際に、
足指を曲げないでしっかり床をつかむことが重要で、
足指を曲げてしまうことを「カーリング」(指をカールしているという意味です)、
足指を伸ばしてしっかり床をつかむことを「グリッピング」としている動画を
バレエセラピスト協会の灰方淑恵先生 http://www.bta.or.jp/ に紹介して頂きました。
★バレエ界でも「ドーミング」という足のトレーニングがあることを数年前に知りました。
こちらは三科先生のYouTubeです。(三科先生はドーミングという名称を使っていませんが・・・)
Ballet Yoga(三科絵理先生)のYouTube ↓
https://www.youtube.com/watch?v=yHvbUUZ1BS0
こちらはFacebookにのっていた
Steven mcraeさんの動画です ↓
https://www.facebook.com/stevenmcrae1/videos/692704928249868/?t=0
https://www.facebook.com/stevenmcrae1/videos/692704928249868/?t=0
上記の2名は、
指の付け根を浮かせてトレーニングしています。
つまり、8年前に私が書いたブログの写真⑤~⑩と同じ使い方です。
こちらは、sayaka先生のブログです ↓
https://ameblo.jp/sayasayassa/entry-12347345304.html
sayaka先生のブログでは、
足指を伸ばし、各指の付け根をかかとに寄せています(たぶん・・・)。
つまり、指の付け根を浮かさないトレーニングなので「フットスクイーズ」または「グリッピング」に近い使い方です。
近いというのは、
足指や足関節前面の腱(つまり足裏側の拮抗筋である足背の筋群)を力ませてはいけない、と書いてありますので、
厳密には「フットスクイーズ」「グリッピング」とは違うのかもしれません。
でも、拮抗筋を適度に使わなければ足指が曲がりやすいし、
前脛骨筋を使わないとアーチも上がりにくいので、
力ませるほど使ってはいけない、という意味かもしれません。
まあそれは、「フットスクイーズ」「グリッピング」でも同じか・・・
私の足、めちゃくちゃ力ませてますね・・・
私は筋力がある方なので、
スポーツやトレーニングなど、力みを取ることが毎回のテーマです(笑)
次回以降は、ダンサーさんたちの素敵な足の写真を用意していますので、しばらくお待ちくださいませ!!
「ドーミング」が、
指の付け根を浮かせるトレーニングなのか、
指の付け根を浮かさないトレーニングなのか、
あるいは両方をさすのかわかりませんが・・・
私は、どちらもありだと考えています。
トレーニングとしては、もちろん両方できた方がよいと考えています。
★しかし、指の付け根を浮かす使い方と、浮かさない使い方を
明確に分ける必要があると考えています。
★筋力トレーニングとしては、指の付け根を浮かす使い方の方が、
より運動強度が増しますし、エシャッペなどでも効果的に活用できると考えられます。
★逆に、指の付け根を浮かさない使い方の方は
運動強度は少し低下しますが、アテールでの安定した使い方に寄与する可能性が考えられます。
また、これらのトレーニングで指が曲がってしまう人は、
まず最初に、指の付け根を浮かさない使い方のトレーニングを徹底的にするべきであると私は考えています。
こちらは、足を骨折したプロダンサーの急性期のリハビリです。
彼は足の指が曲がりやすいので、
足指を伸ばしたまま付け根を引き寄せることができるようになるまで、何回も何回も練習しました。
https://www.youtube.com/watch?v=q7k9Xj9zPwU&feature=youtu.be
足をケガしてるときのリハビリ 4 (足を骨折したプロダンサー)(第5中足骨基底部骨折)
https://www.ikejimasekkotsuin.jp/column/2009/
こちらはアキレス腱断裂後のリハビリ中のバレエ教師です。
彼女は、指を這わせることが苦手でしたので、指を伸ばして這わす練習を徹底的に行い、
その後、指の付け根を浮かさない使い方を、何回も何回も練習しました。
ブログでは、「足指を伸ばしたまま、床を押すトレーニング」を紹介しています。
「足のトレーニング 38 (足指で床を押す)(アキレス腱断裂術後のバレエ教師)」
https://www.ikejimasekkotsuin.jp/column/1845/
私が書きたいテーマの一つ目は、いかがでしたでしょうか?
次回は、足裏から連動する引き上げにテーマを移していきたいと思います。
いけちゃん
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http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/46271926.html
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