今回の特集は、「内転筋にスイッチを入れよう!!」の第3弾です。
モデルさんは、バレエ愛好者のKさんです
↓
(16)足のトレーニング 31 (バレエ用)(もっと床を押せる!!)
https://www.ikejimasekkotsuin.jp/column/817/
Kさんは、左よりも右の股関節の方が内向き(大腿骨前捻角増大)で脛骨外捻(果部捻転)が増大しています。
大腿骨前捻角増大、脛骨外捻(果部捻転)増大について詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてください
↓
(288)「内転筋にスイッチを入れよう!!2(股関節や膝が硬いダンサーさん、40歳以上のダンサーさん用)(前捻角増大、脛骨外捻)」
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/53402755.html
★大腿骨前捻角増大、脛骨外捻(果部捻転)増大の問題点について簡単に復習してみましょう。
アライメントに問題を抱えている40代後半以上の人は、アライメントに問題のない10代の人達に比べると、
1番のアテールになったとき、股関節の外旋可動域が少ないためターンアウトがやりづらく、
さらにプリエの膝がやや内側に入っている場合が多いのです。
股関節の形状が内向きのため、膝もやや内側に向いている人が多く、
内転筋を外に向けて使うという動きを習得するのに、時間がかかる場合も多いのです。
股関節の形状が内向き(大腿骨前捻角増大)があると、
身体の代償機能として脛骨外捻(果部捻転)が増大している場合があります。
脛骨外捻が大きいということは、膝関節の横軸と足関節の横軸が大きく捻じれているために、
膝とつま先を同じ方向に向けようとすると小指側に荷重してしまう場合が多いのです。
小指側荷重を修正しようとすると、今度は膝が内側に向いてしまいます。
足関節捻挫や膝の損傷を繰り返している40歳以上のバレエ愛好者には、
大腿骨前捻角増大、脛骨外捻増大のアライメント異常が原因であることも臨床で多くみられます。(バレエ以外に、他のスポーツも同様です)
その場合、どうしたらよいのでしょうか??
足部や内転筋群や体幹などの個々の筋力強化も必要ですが、
足関節と膝関節、股関節の正しい位置はここだ、という神経系のエクササイズを、
繰り返し繰り返し入力することが重要です。
今回は、足裏と内転筋群をタオルを絞るように使うエクササイズをご紹介します。
①②フットスクイーズ
かかとと親指の付け根と小指の付け根の足裏をしっかり床につけて、足指を伸ばします。
次に、指を伸ばした状態で、各指の付け根をかかとに寄せていきます。
スクイーズ(Squeeze)とは、「押しつぶす、絞る」という意味がありますが、この場合は「足裏を絞るように寄せる」ことです。
通常は足指を伸ばして使い、必要な時には床をつかんで、
足指や足裏を吸盤のように使います。
つまり、足指を伸ばして這わせる、床をつかむ、床に吸い付かせる、という動きを、
足の指や足裏全体で、自在に使い分けます。
フットスクイーズをすると、足のアーチが上がります。
詳しくは、以下のブログを参考にしてください
↓
(52)足のトレーニング 39 (フットスクイーズ、グリッピング、ドーミング)
https://www.ikejimasekkotsuin.jp/column/2229/
③④⑤このフットスクイーズをやるとき、
★膝が内側に入っているのを修正しようとして膝を外側に向けると、足は小指荷重になってしまいます。
★そこで、足裏の親指と小指の付け根とかかとの3点で、なるべく均等に床を押しながら、内転筋群を外側に少し捻じるようにします。
足裏と内転筋群を、タオルを絞る感じで使います。
どの程度、捻じるのか絞るのかは、人によって、また左右違う場合があります。
⑥⑦立位でもできます。
フットスクイーズをしながら足裏と内転筋群をタオルを絞る感じで行ったことで、
右膝がやや内側から前に向いています。
⑧⑨⑩⑪スクワットです。
フットスクイーズをしながら足裏と内転筋群をタオルを絞る感じで行ったことで、
右膝がやや内側から前に向いています。
⑫⑬⑭バレエをしている方は、2番のプリエがわかりやすいです。(一般の方は、外転スクワットがわかりやすいです。)
フットスクイーズをしながら足裏と内転筋群をタオルを絞る感じで行ったことで、
内転筋群が使いやすくなり、膝が外に向かってプリエがやりやすくなりました。
⑮⑯⑰2番のプリエができたら、今度は1番のプリエでやってみましょう。
フットスクイーズをしながら足裏と内転筋群をタオルを絞る感じで行ったことで、
内転筋群が使いやすくなり、膝が外に向かってプリエがやりやすくなりました。
Kさんも、「内転筋が使いやすくなった!!」と感動していました!!
⑱⑲これなら通勤電車の中でも、練習できる!!と、言っていました。
★Kさんは、足の指でやや床をつかみ過ぎています。
しかし、以前は足裏で床を押せないタイプでした。
各種のエクササイズやトレーニングによって、やっと足指やかかとで床を押せるようになりました。
フットスクイーズは、足の指は床をつかみ過ぎずに、伸ばして這わせて使ってほしいのですが、
Kさんは、やっと足指で床をつかめるようになったところなんです。
ですから、今はこのままで良いのです。
今後少しずつ、足の指が床をつかむ程度の加減を練習していく必要があります。
何歳になっても、人の身体は進化しますので、頑張ってくださいね!!
★まとめ
フットスクイーズ
かかとと親指の付け根と小指の付け根の足裏をしっかり床につけて、足指を伸ばします。
次に、指を伸ばした状態で、各指の付け根をかかとに寄せていきます。
フットスクイーズをやるとき、
★膝が内側に入っているのを修正しようと外側に向けると、小指荷重になってしまいます。
★そこで、足裏の親指と小指の付け根とかかとの3点で、なるべく均等に床を押しながら、内転筋群を外側に少し捻じるようにします。
足裏と内転筋群を、タオルを絞る感じで使います。
どの程度、捻じるのか、絞るのか、人によって、また左右違う場合があります。
スクワットやプリエをするとき膝が内側に入りやすい人は、
是非、やってみてください!!
いけちゃんのblog 1 目次 (2012年3月 ~ 2019年11月)
http://blog.livedoor.jp/ikejimasekkotuin/archives/46271926.html
いけちゃんのblog 2 目次 (2019年10月 ~ )